続・無断駐リン禁止


弟:あ、くっぱ大王だ。

兄:大魔王は、我ら兄弟の遣り取り記録(ログ)を無断で引用し、無断でリンクを張り、無断でトラックバックを送ってきている。これは、「引用は無断でOK」とする著作権法と、「ハイパーリンクトラックバックも無断で行って構わない。リンクもトラバも、相手への承諾や事前・事後の断りなど不要である」とするWebの基本原則に忠実に従った行為なのでノー問題だよ、全然OKだよ。

の続き。(注意!長いです長文です!)

  • 兄者と弟者の会話

弟:兄者、くっぱ大王からトラックバックが届いてるよ。

兄:うむ。さしずめ、我々ぽんす兄弟への挑戦状といったところだろう。

弟:受けるの?

兄:さて、どうしたものか。ネットの噂によると、大魔王は自分が言った喩え話を自分で否定することによって、大魔王に反論してきた者の指摘ポイントがいつの間にかズレていて、反論者のほうが間違っていることにされてしまう、という恐ろしいワザを持っていると聞く。

弟:おそろしい。この記事→ウェブそもそも論(の謎×13) - くっぱのブログ←の匿名希望さんとの遣り取りを読むと、その噂は噂ぢゃなくて本当のような気がしてくるよ。

兄:手強い相手だ。

弟:どうするの?

兄:うーむ。せっかくなので受けてみよう。大魔王くっぱと戦う、宇宙鉄人キョーダインだ。

弟:なんだか任天○堂の人気ゲームみたいだね。

兄:スーパーぽんすブラザーズだ。

弟:♪てれってんててんてん♪YouTube

兄:まず手始めに大魔王の挑戦状を読んでみよう。

「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなこと - くっぱのブログ はてなブックマーク


さて、この「無断でするなゴルァ」を加味した形で、どのような喩えを用いると、

弟:となると、「断りのないリンクはお断りします」と主張してる人って、いろいろ間違ってる?
兄:そうかもね。自分が間違っているかもしれない、という視点に立てないこと。これが一番の問題ぢゃないかな?
という結論が得られるでしょうか。どのような喩えが繰り出されるのか、ちょっと興味があります。

弟:読んだけど、意味が分からないよ。何が分からないか、というと、僕たちの喩え話にどうしてくっぱ大王の比喩を加味しなければならないのか?がまったく分からない。違う比喩を付け足して違う結論を導き出したいのなら、くっぱ大王が自分のブログでやればいいんだよ!プンスカ!

兄:ちゃんと読むんだ。いいか、前記事で俺が言った、


兄:そうかもね。自分が間違っているかもしれない、という視点に立てないこと。これが一番の問題ぢゃないかな?

兄:この言葉は我々自身にも適用されるんだ。

弟:そうだね。くっぱ大王が正しくて、僕たちのほうが間違っているかもしれないんだね。

兄:その通り。初手から拒絶せず、大魔王が正しいと仮定して読むんだ。

弟:もう一度よく読んでみたよ。くっぱ大王の主張は3つだと思う。

  1. この手の結論を導くような喩えにおいて、考慮することを無視されがちな特性が「無断リンク禁止」には含まれているような気がします。それは、無断リンクをされる側がしようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除できるという点です。つまり、「無断リンク禁止」を宣言している人が、「リンクをされる前に自分の書いたものを変更したり削除したりするかどうかを判断したい」と考えている可能性です。
  2. 踏み切りの手前で立っていたら突然他人から背中を突き飛ばされて線路に躍り出てしまったら、ちょっとたまらんですよね。その行為が法律で禁じられているいないに関係なく、突き飛ばした相手に「お前なんで無断で突き飛ばすんだよゴルァ」と詰め寄りたくなるのは自然なことと思います。つまり、事前に「お前がそこに立つなら後ろから突き飛ばすよ、伝えたからな」と通達があれば、その場に立つのを諦めたり、背中を誰かに警護してもらう手はずを整えることもできるわけです。言い換えると、「突き飛ばすなゴルァ」(これは法律を根拠に主張できる嫌悪感)とは独立に、「無断でするなゴルァ」があるわけです。
  3. たまたま踏み切りと自分の間に人が立っていることはあるでしょう。だからといって、その人の背中を突き飛ばさなければ、その突き飛ばしが原因でその人が線路に躍り出てしまうことはありません。自分が突き飛ばさなくても、他の人が突き飛ばすかもしれません。しかし、そのことと自分が突き飛ばすことはまったくの別物です。同様に、あるサイトをたまたま目にすることはあるでしょう。だからといって、そのサイトにリンクを張らなければ、そのリンクが原因でそのサイトが他人からの目に晒されることはありません。自分がリンクを張らなくても、他の人がリンクを張るかもしれません。しかし、そのことと自分がリンクを張ることはまったくの別物です。

兄:まあ、そうかな。上の3つは元記事をそのまま引用しているので、大魔王の「そんなこと言ってない攻撃」は通用しないのでよろしく。とりあえず、要点を短くまとめてみよう。

  1. 断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除したりできる。この可能性を、比喩の使用者は考慮せずに無視している。被リンク側が自由に記事を変更・削除できることは、「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなことである。
  2. 突然、背中を突き飛ばされて線路に躍り出てしまうことを予防するために、突き飛ばす前に事前通告して欲しい。事前に突き飛ばしの通達をしないのであれば、「無断でするなゴルァ」って言うよ。
  3. あるWebサイトにハイパーリンクを張る行為は、同様に、誰かの背中を押して線路上に突き飛ばす行為に喩えることができる。

弟:この短くなった3つの要点について、僕は妥当な要約だと思うけど、くっぱ大王は「その解釈は違う」って言いそうだよね?

兄:もしホントに「その要約は違う」言ってきたら、大魔王の「自分で言ったことを自分で否定して、反論者のほうが間違っていることにしてしまう」という、くっぱメソッドが直に拝めるから良いね。

弟:そうだね。

兄:ぢゃあ、要約文を1つ1つ当たって行こう。


断りのないリンクをされた側(被リンク側)は、しようと思えばいつでも、自分の書いたものを変更したり削除したりできる。この可能性を、比喩の使用者は考慮せずに無視している。被リンク側が自由に記事を変更・削除できることは、「無断リンク禁止」に対する喩えで忘れられがちなことである。

弟:考慮はしてないね。

兄:確かに、リンク先の変更・削除の可能性は考慮していない。そもそも、リンク先の変更・削除の話自体は比喩でもなんでもなくて、まさにハイパーリンクの話だよね。

弟:考慮する必要ってあるのかな?

兄:考慮、というか、リンク先の内容が変わったり無くなったりすることは当然あるワケで、それがなぜ「無断リンク禁止」の話と結びつくのかが分からない。

弟:リンクを張っても、すぐにリンク先の記事を移動したり削除したりするからリンクしても無駄だよ、だからリンク禁止だよ、って話なんぢゃ?

兄:あぁ、無断リーブか。みちアキさん元気かな。

弟:無断リーブするな!とは言えないしねぇ。

兄:したい人はすればいいと思うよ、無断リーブ。自分で穴を掘って、その穴を埋める。また掘って、また埋める。またまた掘って、またまた埋める。どんな拷問だよ?

弟:穴掘りの拷問は昔あったみたいだね。同じ作業の繰り返しで発狂する人もいたとか?でも近ごろは穴掘りを趣味にしている人たちがいて、穴掘り大会が開催されたりしている模様。

兄:無断リーブは、無断リンクに対抗するための手段にはなるかもしれない。だが、リンク先の移動・削除が(被リンク側管理人の)自由であるように、自分のWebページにアンカータグ<a href="URLアドレス">記事タイトル</a>を置いてリンクを張ることも(リンクを張る側の)自由である。よって、リンク先の変更・削除の可能性を考慮する必要はない。

弟:無断リーブして被リンクから逃げる人、ご苦労さん。記事を書くのが先か、被リンクから逃げまわるのが先か、もはやワケが分からなくなっていませんか?と。

兄:次、2つめ。


突然、背中を突き飛ばされて線路に躍り出てしまうことを予防するために、突き飛ばす前に事前通告して欲しい。事前に突き飛ばしの通達をしないのであれば、「無断でするなゴルァ」って言うよ。

弟:これ、ハイパーリンクの話と関係あるのかな?

兄:テーマは「無断リンク禁止」だよ。その比喩だよ。

弟:えーっ!?まあ、「無断でするなゴルァ」の部分だけは、無断リンク禁止の話と微妙につながっていると思うけど。

兄:微妙だね。

弟:微妙。

兄:2番目の話は線路に突き飛ばして最後に行くか?

弟:おっ、事前通告。

兄:突き飛ばすか?

弟:むー、あっ、兄者は昔、ホームの先頭に立つ時は線路側に背を向けて立っていたよね?

兄:いかにも。2番目に並ぶ人の顔を見ながら立っていたよ。

弟:なんで?

兄:危ないから。1m先は死の世界、黄色い線の内側に立ってお待ちください。東京メトロ(の一部の駅)やモノレールのプラットホームは二重ドアになっていて、不意に線路に落ちることはないけれど、JRは危ないぢゃん。一寸先は闇、板子一枚下は地獄だよ。

弟:飛ばそう。

兄:うむ。次、3つめ、ラスト。


あるWebサイトにハイパーリンクを張る行為は、同様に、誰かの背中を押して線路上に突き飛ばす行為に喩えることができる。

弟:さっきの「線路に突き飛ばし」の話がまた出てきたよ。

兄:誰かの背中を押して線路上に突き飛ばす行為は死を意味する。ちょうど先月、JR岡山駅のホームで18歳の少年が「刑務所に行きたいから」という理由で公務員男性を線路に突き飛ばして殺した事件があった。突き飛ばされた県職員は2008年3月26日の早朝(4時15分)に亡くなったそうだ。

弟:悲惨な事件です。この記事→人間の精神は法に縛られない←にも関係するけど、こんな最近起きたばかりでスグに連想できる殺人事件に関連する話を喩え話として持ち出してくるくっぱ大王はデリカシーがないのか?

兄:大魔王だからね。自説を補強するための比喩に使えそうだと思ったら、気配りとか法令とか常識とか辞書とか道交法とか捨ててくるよ。まあ、違法行為や犯罪行為を比喩に用いた時点で説得力は大幅ダウンするんだけどね。

弟:なんで説得力が下がるの?

兄:本論(ここでは「断りのないリンク」)が違法行為だと思っていない読者にとって、比喩に犯罪行為「線路上に突き飛ばし」が持ち出されてきたら強い違和感を覚えるだろ?すると今度は、読者の違和感を解消させるための作業(比喩の解説、比喩の妥当性の説明)が始まってしまう。そんな作業は無駄だし、説得力の下がる比喩なら使わないほうがいいんだよ。

弟:それでも、くっぱ大王はおかしな比喩を使ってしまう。

兄:大魔王だからね。

弟:少し話が逸れたね。

兄:おお。何の話だっけ?

弟:あるWebサイトにハイパーリンクを張る行為は、同様に、誰かの背中を押して線路上に突き飛ばす行為に喩えることができるのか?という話だよ。

兄:んー、ハイパーリンクは殺人行為なのか?

弟:違うよ。全然違うよ。

兄:喩え方が酷いよな。同じ背中を押すのなら、ハイパーリンクを張る行為は舞台袖で出番を待っている役者の背中を押して舞台に送り出すようなもの、とか言えないのかな?

弟:あー、それなら分かる。Webが舞台で、ブロガーは舞台上で歌って踊る役者ってワケか。

兄:ハイパーリンクが殺人行為に等しいだなんて、まったく酷い喩えだ。

弟:バーナーズ=リー氏も草葉の陰で泣いているよ。

兄:バーナーズ=リー教授は死んでない。生きてるから、ご健在だから。

弟:知ってるよ。

兄:むー。

弟:ん?

兄:いや、リンクを張られること(被リンク)が死ぬほどイヤだと感じる人にとっては、ハイパーリンクは殺人行為と同等の意味を持つのではないか?

弟:どういうこと?

兄:自分のWebサイトは自分の分身であり、大事な大事なWebサイト、あたしのかわいいホームページに無断でリンクを張ったなら、リンクを殺意と見なします。あたしに何の断りもなく勝手にリンクを張ったあなたは凶悪な殺人者。だから無断リンクを断罪します。断罪!断罪!また断罪!!猫のおなかはバラでいっぱい――と、考える人がいた場合、ハイパーリンク=殺人行為となるのでは?

弟:Webサイトを擬人化して、ハイパーリンクそのものを悪と捉えた場合には、「ハイパーリンク=殺人行為」の解釈が成り立つワケか。

兄:そーゆーふーに解釈することは自由だよ。「あたしのホームページに勝手に入ってこないで!来たら死ぬわよ?もしリンクして入ったら、あなたは殺人者よ!」と。ただし、その解釈を他人が理解し、納得してくれるかどうかは別だが。

弟:まるで鎖国だね。

兄:おっ、Web鎖国か。約200年も続いた鎖国政策が宮崎吐夢……もとい、ペリーの来航によって終わることとなった。そうか、WWWが海で、ハイパーリンクは黒船か。黒船来航は日本の鎖国を解いただけぢゃなく、江戸時代の終わりの始まりでもあったんだよな。

弟:今、「無断リンク禁止!」って叫んでいる人は、鎖国中の江戸時代を生きていた人の生まれ変わりなのかもね。

兄:鎖国政策を維持したいと思っていた当時の人々は、開国するのがイヤだったんぢゃなくて、鎖国を解いた先の未来に不安を感じていたのかも?

弟:パラダイムシフトを受け入れられない人というのは、いつの時代にも居るものだよ。

兄:さて。

弟:何だよ、兄者。

兄:ハイパーリンク=殺人行為だと思っている人をどうするか?を考えようか。

弟:説得するってこと?

兄:うん。「無断リンク禁止」を主張して、「ハイパーリンク=殺人行為」と思っている人は、自分のホームページを人質にしてフラットに立て籠もっている籠城者だとしよう。

弟:フラットって?

兄:アパートのことだよ。

弟:ああ、アパートね。

兄:そして警官隊に囲まれる中、籠城者は当局に対して要求をしてくるワケさ。

【籠城者からの要求】

  1. 無断リンク禁止!
  2. 断りなく勝手にリンクしたら人質(俺のWebサイト)の命はないぞ!
  3. 人質を助けたいなら俺の言うことを聞け!
  4. 俺を説得したいなら必ず一人で来い!
  5. 俺をバカにするな!

兄:所轄署内に緊急対策本部が設置され、15分間のミーティングの後、交渉人の出番となる。

弟:ユースケ・サンタマリアみたいな?

兄:うーん、米倉涼子ぢゃ心配だし、サミュエル・L・ジャクソン*1だと渋すぎか。

弟:ぢゃあ、真下正義で。

兄:現場に到着した交渉人は早速、籠城者に電話をかける。プルルル♪

【籠城者の反応】

  1. 無断電話禁止!
  2. 断りなく勝手に電話したら人質の命はないぞ!
  3. 人質を助けたいなら俺の言うことを聞け!
  4. 俺をバカにするな!

交渉人:電話してもいいですか?

籠城者:いいだろう、許可する。

交渉人:えーっと、まず、リンクは怖くありません。リンクは怖くないんですよー。

籠城者:ウソだ!

兄:というような緊迫した遣り取りが続く中、極秘裏に別働隊が編成される。オリュンポス特務機関:公安9課の超攻性電脳チームESWATだ。「世の中に不満があるなら自分を変えろ、それが嫌なら耳と目を閉じ口をつぐんで孤独に暮らせ」が少佐の口癖らしい。

弟:イヤな部隊だ。僕は絶対に狙われたくないねぇ。

兄:ESWATのメンバーはネット電脳を駆使し、籠城者の脳殻に直接ハッキングを仕掛ける。

弟:どんな?

兄:あるイメージを見せるんだ。虚構世界であるWebサイトを閉鎖して、現実の暮らしに専念すれば、無断リンクで悩むこともなくなるよ、と。ホームページよりも実生活のほうが大事だし、しあわせはリアルの中にあるんだよ、というメタ・メッセージを含んだ概念図を見せるんだよ。

弟:曼陀羅だね。

兄:空想イメージの産物であるWebの概念を取り払って、現実に引き戻してあげることによって、ホームページに対する強いこだわりを解消するんだよ。Web利用者の脳内には、それぞれ「Webなるもの」という形而上の観念=イデアが存在していて、そのイデアに対して「イデアなど存在しない」という別の概念をぶつけることで現実に強制送還させる作戦なのさ。

弟:兄者の話は時々よく分からないことがあるよ。

兄:あー、ゴメン。ぢゃあ、これなら分かりやすいかな。

弟:どうぞ。

兄:簡単のために2つの考え方に絞って提示しよう。

  1. サイト管理者に断りなく勝手にリンクを張る行為はマナー違反である。
  2. ハイパーリンクは、リンク先管理人への連絡なしに自由に張ることができる。

弟:この2つの考え方は、考えることは可能だし、自由だね。

兄:そう。正しいか正しくないかは置いといて、これら相反する考え方は、考え(思考)としてはアリだ。

弟:でも、現実に則して考えた場合、片方に無理が生じてくると思う。

兄:うん。現実に照らし合わせて見た時、一方に思考と現実の差が大きくなる。

  1. 無断リンクはマナー違反である、という幻想(理想)
  2. リンクは自由に張ることが可能、という現実(実際)

弟:そっか。断りのないリンクはダメだ!と主張している人は、理想と現実のギャップに苦しんでいる人なのか。

兄:人は時として、自分の幻想(自分の考える理想世界)を守りたいがために現実のほうを全否定して、現実世界にあるものを壊そうとするよね?

弟:妄想が勝った状態だね。

兄:人は観念に左右される生き物だから。本来、思考は自由なものだけど、1つの固定観念に囚われて周囲の現実が見えなくなってしまうことがある。「無断リンクはマナー違反である」という観念、この観念を持つことは構わない。内面の自由だ。ただし、そのマナー観をWebの現実に適用しようとした時、Web側から反発を喰らうことがある。

弟:だんだん分かってきたよ。

兄:では、もう一歩進めよう。甘美で幻想的な妄想を打ち破るための1つの方法として、確かで残酷な現実を突きつける手法がある。妄想に対するカウンターとしての現実パンチを喰らわせるんだ。

弟:厳しいねぇ。

兄:断りなく勝手にリンクされたらWebサイトを閉鎖するよ!と主張する人がいて、その一方で、ネットなんかよりも現実世界のほうが楽しいよ!と主張する人がいるとしよう。

  1. 無断リンクしたらサイト閉鎖するよ!
  2. ネットよりも現実のほうが楽しいよ!

弟:ふんふん。

兄:無断リンクしたら閉鎖するよ!の主張と、ネットよりも現実のほうが楽しいよ!の主張。どちらの主張も、主張すること自体はアリだし、主張は自由だよね?

弟:うん。主張するのは自由だよ。

兄:無断リンクしたら閉鎖!の主張と、ネットより現実が楽しい!の主張。この2つの主張がもし出会ったらどうなると思う?

弟:ばんばんリンクを張って、ぢゃんぢゃん無断リンクされまくるだろうね。だって、楽しい現実世界に引き込みたいから。「無断リンクしたら閉鎖」ですって?OK、リンクしてやんよ!一緒にリアル世界をエンジョイしようぜ!れっつリア充!ってなるから。

兄:その通り。断りのないリンク(無断リンク)を嫌がる人に対するリンク張りは、理想世界(Web)から現実世界(Real)へのイニシエーションである。「パソコンを捨てよ、町へ出よう」だ。やはり現実は強いよ。

弟:兄者もそろそろ現実に戻らナイト。

兄:私を夜の闇に包め。

弟:メタルダーだ!

(2008/04/26 19:00 一部加筆)

*1:サミュエル・L・ジャクソンジェダイの騎士、マスター・ウィンドゥの人。映画「交渉人」のダニー・ローマン役。