ETCの謎

【100km制限の謎】

  • ETC車載器を付けたクルマには通勤割引や早朝夜間割引,休日昼間割引などが適用されて最大5割引になるらしい。高速料金が安くなるのは良いことだ。
  • ただし、割引が適用される距離は100kmまで。
  • なので、一部のETC利用者はETCカードを2枚以上所有しておいて、100km手前でいったん料金所を出て割引を受けてから、ETCカードを差し替えて再度インターチェンジに入り直すドライバーがいるそうな。
  • 料金所の入口と出口の間にはパイロンが並べてあり、その一部にパイロンの無い、クルマが通るスキマの設けてある箇所がある。その隙間を通ってUターンするワケだ。
  • このUターンをする際は、料金所のETC出口から出てくる後続車と、入口に向かう対向車の両方に充分注意しなくてはならない。かなり危険なUターンであり、事故の誘発にもなりかねない。
  • そもそも、料金所出口付近の渋滞緩和が目的のETCなのに、100km以上走るドライバーに対して何故わざわざ一旦料金所から降りさせて再度Uターンして入らせるのかが分からない。(料金所のUターン事故を誘発する原因にもなる)
  • 100kmまで割り引く制度は料金所の渋滞緩和という目的に反するのではないか?
  • いや、もちろん、100km手前で降りずにそのまま高速を走り続けることは可能だが、「割引の適用は100kmまで」と言われたら、少しでも高速料金を抑えるために上記のような工夫(料金所でのUターン)を考えるのがサイフを自衛する市民たちだろう。
  • どのインターチェンジから乗ってどこで降りたかはETCのシステム側で把握しているハズだ。
  • であるならば、高速を降りる時に、走った距離から100kmぶんの割引計算を自動的に行えば良いのであって、わざわざドライバーに100km手前で料金所Uターンをさせる必要などない。
  • 例えば、高速道路を150km連続で走ったのなら、ウチ100kmぶんは曜日や時間帯に応じた割引を適用し、残り50kmは車種に応じた通常料金を合算して請求すれば良いのである。
  • ETC普及促進のための宣伝文句を見ていると、100km以上走った場合には(100kmぶんも含めて)通常料金が課金されてしまうように読める。
  • もし本当に100km以内でしか割引が適用されない(100km超は無効になる)のなら、このETC課金システムを設計したエンジニアはボンクラなんだろうなーと思う。
  • 料金所でのUターンという、事故を誘発するような割引制度(100kmの距離制限)を実施する財団法人ORSEおよび国交省は、ドライバーの安全や精算システムの最適化(料金計算プログラムの見直し)なんて1mmも考えてなくて、考えているのはETCの普及による天下り利権の拡充を考えているのだろう。
  • 長距離を走るドライバーが100km手前でいったん料金所を出て、別のETCカードに差し替えてからUターンして高速に入り直すのは、「さらに割引を受けたいから」という理由もあると思う。確か1枚のETCカードによる割引は1日に適用される回数制限があったハズ。

ETCの料金計算システムが実際どのようになっているのか? 私はETC車載器を取り付けていないから分からない。もし今後、車載器を付けることがあったら、100km以上走って実験してみようと思う。100km手前で降りて料金所でUターンしてさらに50km走った場合と、降りずに150km走った場合の料金の違いについて。(既に実験された方からの報告があれば伺いたい)
あと、このETCはバイク乗りには大変便利な料金支払いシステムだろうなーと思う。バイクでの料金支払いはチョッチ面倒くさいから。防水タイプのバイク用ETCがあるのでバイク乗りの方はご検討をオススメします。


〈追記 2009/03/31 12:23〉


【予告】平成21年7月8日から距離制限の要件が変わります。100km以上のご利用であっても、100km分の通行料金に最大5割引の割引が適用されます。
NEXCO西日本では、2009年7月8日から100km以上の距離を走っても100kmぶんは割引されるらしい。
〈追記おわり〉

【休日1,000円乗り放題の謎】

  • 今、国会で揉めている第二次補正予算案が衆院で可決されたら、土日祝日は高速道路が1,000円で乗り放題になるらしい。
  • ただし、ETC搭載車のみ。
  • 土日祝日だけとは言え、1,000円で乗り放題になるのなら、料金所の入口で夏目漱石さんを1枚渡せば良いワケで、出口では何もしなくて良くなるのである。これは全国の料金所が首都高方式になれば、という前提での話。(首都高は入口で払うから出口に料金所は無い。もちろん、他の高速道路との連結部分には料金所がある。)
  • もし、1,000円で乗り放題になるのなら、高速の入りと出を管理するETCシステム自体が無用になるのではないか? 1,000円で乗り放題は、ETCの自己否定のような気がする。
  • 土日祝日1,000円で乗り放題は、料金所出口での現金払いやクレジットカード払いもOKにして欲しい。現金やクレジットカードがNGというのは、ETC関連企業の天下り利権が見え見えだよねえ。ETCセットアップ料金の何割が天下り団体に回されていることやら。

定額給付金の謎】

  • 総額2兆円規模の定額給付金については、2兆円というまとまった予算を産科医不足や妊婦の受け入れ拒否,学校・教育費問題,幼稚園や保育園の待機児童,高齢者介護,派遣・雇用問題など福祉や社会不安の対策に有効利用してもらいたいと思っている。将来への不安を解消することが景気回復にもつながると考えるから。
  • 自分のサイフに定額給付金の1万2千円が有ろうと無かろうと、欲しいモノは高くても買うし、不要なものは安くても買わない。
  • 定額給付金の1万2千円が本当に必要な方々は住所がないかもしれないのに、いったいどうやって渡すのだろう? 霞ヶ関の屋上からバラまくのかい? 日比谷公園で手渡すのかい? 多摩川の橋の下でテントを回るのかい?
  • 私は矜恃(きょうじ)の無いさもしい人間なので、定額給付金をくれると言うなら貰います。
  • 1万2千円かぁー、そうねぇー、ETC車載器でも取り付けようかなあ。

以上。ETCの謎、エトセトラ。