続々・「すべからく」のこと

再読文字と現代日本語 - 妄想日記 はてなブックマーク

  • 追記4

takoponsさんから回答を頂きまして、共に「いいえ」だそうです。ならば「『すべからく』は『べし』を伴うとは限らない。『べし』を伴わない『すべからく』は『当然』の意味で使われ得る」でよろしいかと。takoponsさんの細かいコメントについては他の方から同様のコメント・トラックバックが寄せられており、そちらへのコメントで十分と思います。

ただ、takoponsさんの追加質問についてちょっと苦言を述べさせていただきます。takoponsさんの前回エントリーのタイトル「すべからく用例を確認すべき 」、これこそ誤用ではないかと疑問を持たれる一文です。takoponsさんは「すべしを伴っているのだから誤用と思われる心配はない」と思っているのかもしれませんが、話の流れ的には、「すべて」の意味、すなわち誤用だと判断する方が自然です。正直言うと、この部分にはあきれました。それを自覚しないまま相手に質問を投げかけても答えを期待するのは難しいでしょう。

2つほど。

まず、ひとつめ。


takoponsさんから回答を頂きまして、共に「いいえ」だそうです。ならば「『すべからく』は『べし』を伴うとは限らない。『べし』を伴わない『すべからく』は『当然』の意味で使われ得る」でよろしいかと。takoponsさんの細かいコメントについては他の方から同様のコメント・トラックバックが寄せられており、そちらへのコメントで十分と思います。

>『べし』を伴わない『すべからく』は『当然』の意味で使われ得る」でよろしいかと。
とありますが、「べし」を伴う「すべからく」にも「当然」の意味は含まれると思います。

  • 「すべからく」は、「べし」または「べき」を伴ったほうが誤解されにくい。
  • 「べし」または「べき」の有り無しに関係なく、「すべからく」には「当然」の意味も含まれる。(「べし」または「べき」を伴った「すべからく」にも「当然」の意味はある)
  • ある文章の「すべからく」の部分を「当然」に置き換えても意味が大きく変わることはないと思う。が、「当然」を「すべからく」に置き換えた場合は意味が変わってしまい文章がおかしくなる可能性がある。
  • なぜなら、「すべからく」には「是非とも」「必ず」といった必須や義務・責任などの意味があるので、元文章の「当然」の使われ方や文脈によっては「当然」から「すべからく」への置換が適さない場合があるため。
  • 元文章の「当然」に「べし」または「べき」が伴っていない場合は、なおのこと「当然」から「すべからく」への置換は適さない可能性が高いと思われる。

箇条書きは以上です。

【注意】sci98さんは『「当然」から「すべからく」への置換はどんな場合でも可能だ』とは言っておられません。

例文を挙げます。

  1. 「すべからく」から「当然」への置き換え
    • ブロガーはすべからく更新すべし。*1
    • ブロガーは当然更新すべし。
  2. 「当然」から「すべからく」への置き換え
    • 俺のブログ、当然読んでくれてるよね?
    • 俺のブログ、すべからく読んでくれてるよね?

↑上の例文の、2.「当然」から「すべからく」への置き換えには違和感があります。

「俺のブログ、すべからく読んでくれてるよね?」なーんて訊かれたら、「えっ!義務なの?」と聞き返したくなります。そして、『この「すべからく」は「当然」の意味だ』と言われても、素直に納得できません。
「俺のブログ、すべからく読むべし」なら用法はOKですけど、やはり「えっ!義務なの?」と聞き返したくなります。
以上、「すべからく」を「当然」に置き換えることはできても、「当然」から「すべからく」への置換はできない場合がありますよね?という確認です。

次に、ふたつめ。


ただ、takoponsさんの追加質問についてちょっと苦言を述べさせていただきます。takoponsさんの前回エントリーのタイトル「すべからく用例を確認すべき 」、これこそ誤用ではないかと疑問を持たれる一文です。takoponsさんは「すべしを伴っているのだから誤用と思われる心配はない」と思っているのかもしれませんが、話の流れ的には、「すべて」の意味、すなわち誤用だと判断する方が自然です。正直言うと、この部分にはあきれました。それを自覚しないまま相手に質問を投げかけても答えを期待するのは難しいでしょう。

私は、「ぜひとも○○しなくてはならない」という意味で「すべからく用例を確認すべき」と題名を付けました。「すべからく用例を確認すべき」←このタイトルがどうして誤用なのですか?
『話の流れ的には、「すべて」の意味、すなわち誤用だと判断する方が自然』とおっしゃられてもよく分からないので、よろしければご説明をお願いします。
sci98さんにとっては『「すべて」の意味、すなわち誤用だ』が自然な判断なのかもしれませんけど、私は「すべて」の意味では使ってませんから。

まとめ

  • takoponsからの質問(再掲)

  1. 「べし」を伴う場合と伴わない場合の2パターンの記述が大辞泉に明記されていたのですか?
    • それとも、「べし」を伴う場合と伴わない場合の2パターンの記述はsci98さんの解釈ですか?
  2. 「まったく逆の記述がされていました」とは、何が逆なのですか?

  • 今回の質問(確認)
  1. 「すべからく」を「当然」に置き換えることはできても、「当然」から「すべからく」への置換はできない場合がありますよね?
  2. すべからく用例を確認すべき」←この記事タイトルがなぜ「話の流れ的に誤用だと判断する方が自然」となるのですか?

*1:更新:ブログに記事を投稿すること。記事上げ。