ストリートビュー7(>id:miko1999さん)

みんなが持ってるからあたしも欲しい!みんなが入ってるから俺も入る!という付和雷同の日本人を取り込むには、「みんなが青線*1になっているからウチも青線に」といった形でストリートビューの範囲を少しずつ広げていったほうが良いのかも。
初めは時間がかかるかもしんないけど、普及の波が来たらケータイみたく爆発的に広まるんだよ、きっと。でもそのためには、対象エリアに入りたくなるメリットを最初に打ち出さないといけないんだけど、地域住民にとって生活道路を映したストリートビューのメリットは何か?ってのがよく分からないんだよね。これ、たぶん当のGoogleも「メリットはこれです!」「住宅路のストリートビューにはこんな利点があります!」「ストリートビューの対象エリアに入ってくれた地域の町内会に100万円差し上げます!」といったアピールはできないんぢゃないか?と思う。 バーチャル散歩を楽しむ? 観光名所やランドマークのストリートビューは、その良さが分かりやすいけどね。(ここにGoogleからの住宅路に関する公式アピール・ポイントが載ってるよ、というのがあったら教えて欲しい)

「具体的に何の役に立つかは分からないけれど、アイデアが閃いたからとりあえず作ってみた」「技術的に可能だから、まず作ってみて公開してから使い道を考える」「ユーザも一緒になって便利な使い方を模索していきましょ」ってのは、はてな的だよなー。いや、違うな。はてなGoogleのマネをしているんだな。

ストリートビューは、世界デジタル化計画の一環としてやってるんだろうなー。たぶん。



ストリートビュー4 - takoponsの意味 はてなブックマーク


何の付帯情報も無く画像がWebに載ったところで、ほとんどの人は問題にしないと思いますよ。
そんなものに、利用価値もありませんけど。
利用価値があるのは、位置情報とリンクした画像だからですよね。
デジタル化したから見せたくないのではなく、位置情報とリンクしてるから見せたくないのです。

位置情報とリンクされない独立した住宅画像であっても、Webに載せられることを嫌がる人は居ると思います。が、これはmiko1999さんのおっしゃる通り、個々の画像がある程度分断されて独立していれば「ほとんどの人は問題にしない」だろうと私も思います。
既にあるGoogleマップ上にストリートビューの機能を追加する、というアイデアは(Googleマップがあれば)考えつきそうなことです。Googleマップがphase1で、ストリートビューはphase2、みたいな。ただ、そのアイデアを実現する技術は凄いと思います。
ストリートビューGoogleマップを前提としたサービスだと思うので、Googleマップストリートビューを関連付けしないほうが変でしょ。



不特定多数にどう見られようが知ったことではないですが、知人向きには訪問前に体裁を整えたりしてる家も結構あります。
それを、予告なしに撮影され、画像を住所のインデックスつきで知らない間に公開されてしまうのですから、気持ち悪いですよ。
気持ち悪い理由は、単に感情論ですから、同意はいりませんけどね。

その気持ち悪さは、↓↓↓この心理↓↓↓に近いものでしょうか?


3. 散らかしっぱなしの家に突然、訪問客がやってきて恥ずかしい。でも普段から片付けてない自分が悪い。それは分かっちゃいるけれど、やっぱり見ないで!来ないで!帰ってよ!プンスカ!
4. 抜き打ち検査を受けた人が、「事前に連絡よこしやがれ!」と査察官に文句を言いたいけど言えない状況に似たもの

【虚】:知人の訪問前に体裁を整えている
【実】:でも普段はとっちらかっている

虚と実で言うところの「実」が知人に見られてしまってこっぱずかしい、というのがmiko1999さんの考える気持ち悪さの元なのですか?
我が家の事実を突きつけられてしまってイヤだ、みたいな。でも、体裁を整えていない「実」が事実なのだと思います。

道路から見える範囲における、知人の訪問前に庭の手入れをしたり体裁を整えたりしていない素の状態の住宅画像は、プライバシーの侵害には該当しないと私は思います。ただ、「玄関周りを片付けてないから恥ずかしい。イヤだ、見ないで欲しい」という気持ちは理解できます。



この件について、グーグルのCerf氏はこう語ってます。
『「意図的に軽率になる瞬間」には、「プライバシーなど存在せず、受け入れるしかない」』

この「意図的に軽率になる瞬間」をわざわざ撮らなくてもいいように、「説明をしてみたら」と思うのですが、
「拒絶されるだけでメリットのない説明などする価値がない」のですよね?

私は、「拒否される可能性があるのに、わざわざ自治会レベルで説明会を開くメリットがGoogleにあるんですか?」と、kaedeさんに伺っております。返事はありませんけど。

Googleは町内会や自治会・消防団などの地域コミュニティに呼びかけて公民館を借りて説明会を実施したほうが良い、というご提案は分かります。拒絶されるかどうか?は実施してみないと分からないでしょう。でも、たぶん拒否されるだろうと私は思います。
「もし事前に説明を受けていれば、それほど強く拒否しなかったのに」という人も中には居るでしょう。ですが、「説明を聞いたけど、なんだかよく分からなかった。とりあえずNO!だ」「説明を受けたが、ストリートビューダメ。ゼッタイ」という反応を示す人のほうが可能性としては高いのではないか?と思うのです。

というか、もう既に、事前説明なしで撮影され公開されてしまっているんですけどね。

要するにこの問題は、「世界中の情報をデジタルデータ化する」というGoogleの理念をどこまで受け入れることができるか?にかかっているのだと思います。ストリートビューはその分水嶺なのかもしれません。
ストリートビュー以前はGoogleの理念を肯定していた人たちが、ストリートビュー以後、その理念に疑いを持ち、Googleに対して「待った!」をかける人が出てきた。この「待った!」の声は、「世界中の情報をデジタルデータ化する」ことの意味――デジタル化という便利さの裏に隠されていた危険性、または不安感――がGoogleストリートビューによって浮き彫りにされたからこその「待った!」なのだろうと思います。

ストリートビューによって浮き彫りにされた不安のタネは、Googleの持つデジタルデータにあるのではなく、社会や人間の心の中にある、と私は見ています。



ところで、PCを持たないなどネットで確認できない人が居る件は、特に掘り下げないのですね。

↓↓↓ここで↓↓↓


Googleがデータを持っている以上、削除権はGoogleにあります。いったいどのくらい謙虚になれば、Googleから「傲慢な態度」を感じなくなるのでしょうか? 削除のインターフェースを用意しただけでは傲慢さは消えないと言うのなら、どうすれば良いと思いますか? パソコンを持ってない人に PCとネット接続サービスをプレゼントしてストリートビューが見られるようにするとか、問題のある画像を知らせてくれた人に謝礼金を出すとか、ですか?

↑↑↑ちょっぴり触れてます↑↑↑

知らぬが仏、という言葉もありますけど、自分の住む家や地域のことですから一度知ってしまったら当人は放っておけないでしょう。PCを持ってない人は、PC持ちの知人や新聞の投書欄などを介して知ることになるのかな。で、自分のあずかり知らぬインターネットなる怪しい仮想空間で自宅画像が公開されているらしいゾ→「自分には関係ない」or「見てみたい」or「けしからん」or「気持ち悪い」などといった反応がでてくるのかな。
もし、「PCを所有していない人のストリートビュー問題について深く掘り下げるべきだ」と言うのであれば、それはmiko1999さんにお任せします。

*1:青線:ストリートビューの対象エリア