続・ストリートビューのこと

id:satomiesさんへのお返事

ボヘミアンガラス・ストリートという小説をちょっと思い出しました。ボヘミアンガラスのように壊れやすいストリート……ぢゃなくて、神様の恋愛小説です。(余談)



1〜7、人によって違うと思うけど、わたしはどれも「そうそうコレコレ」ってわけじゃなかった。

そうですか。私は、Googleストリートビューに対する嫌悪感の正体に興味があります。



うまく整理できないけど、強いて言えば、ストーカー被害のときの不気味さとか、空き巣に入られたときの呆然とした感じや恐怖を思い起こさせられるような感じ。

見えない敵――姿は見えないけれど存在するであろう敵――に対する恐怖はあると思います。ですが、実際に犯罪を行うには犯人が直接現地へ赴く必要があります。S嬢さんの違和感は、犯行計画としての下見にストリートビューが悪用される可能性を危惧しての「不気味さ」ですね。便利なものは悪用される、との法則に従うならストリートビューも悪用される可能性はあります。
危険性の芽を摘むためには、Googleストリートビューを機能停止させるか、自衛するか、のどちらかでしょう。(自衛は、Googleに関係なく、できることはすべて行ったほうがよろしいかと存じます)



ストーカーでも空き巣でも、そこに本人が姿を見せるリスクを本人が持っているというか。
でもそういうリスクも持たずに、いつ、人が、どんな形で、こちらの日常のシーンの「写真」を眺めているか全くわからないという不気味さはあると思う。

  • ストーカーのこと

ストリートビューはストーカー行為なのか? ターゲットの家に向けてカメラを設置して定点観測を行ったら、それはストーカーだと思いますけど、ストリートビューは定点観測ぢゃないです(数ヶ月〜数年単位での画像更新はあるかもしれませんが)。ストリートビューはストーカーを連想させるものではあるが、ストーカー行為ではない。この辺、混同してませんか?

今現在、ストーカーの被害に遭っている人がGoogleストリートビューの機能を知り、自分で自宅を見たとした場合、「これはイヤだ。絶対にイヤだ」と思うでしょう。で、即削除する。ただし、Googleに苦情を伝えて自宅周辺のストリートビュー画像を削除しても、それでストーカーがいなくなるワケではありません。もし、ストーカー側もストリートビューを見ていたら、被害者宅に匿名の手紙が届くかもしれません。「なぜ消した?」と。

  • 空き巣のこと

犯人が侵入して初めて空き巣となるのでは? ストリートビューを眺めただけでは空き巣にはなりません。もし将来、Googleストリートビューを使って住居を眺めた者は空き巣と見なして逮捕する、ということになったら私は、「そのりくつはおかしい」と言います。ストリートビューは空き巣の下見(犯行計画)を連想させるものではあるが、空き巣ではない。この辺、混同してませんか?

空き巣泥棒の思考を想像すると、ストリートビューで画像が削除された住居――「この画像はなくなりました」と表示されている場所――にこそ「ここにはお宝がありそうだ」と目星を付けるだろうと思われます。例えば、中国の犯罪グループが中国国内から日本のストリートビューを綿密に調べて、日本に潜伏している中国人に指示を出す、といったことはじゅうぶん考えられます。



わたしのストーカー被害ってのは、通りすがりのような人物に目を付けられて、生活を見張られていたわけで。
そんなことが「現実に起きる」ってことを実感でわかってるとこで、(こんなもんまでできちまったかいな)ってとこはあるよ。
「のぞき見」に対して相手がかけるリスクの低さが、なんかいや〜な感じがするし、そういうことを助けるような情報提供が「ある日突然」始まったような感じがするかなあ。

Googleストリートビューを見てすぐにストーカーや空き巣などの犯罪を連想する、ということは、それだけ社会が病んでしまっている証でしょう。社会を病ませた責任も病んだ原因もGoogleにはありません。例えば、ダガーナイフが存在したから秋葉原通り魔事件が起きたワケではありませんが、ダガーナイフが事件を連想させるものとなったのは確かでしょう。
もしかしたら、Googleストリートビューは社会の脆弱性を白昼の下に晒そうとしているのかもしれません。

もし、「ストリートビューは犯罪者の便利ツールだ。犯罪を助長するサービスだ。けしからん」との苦情があるなら、パッと思いつく対策としては、「Googleは、ストリートビュー閲覧者のログを保存しています。あなたがどの通りを歩いたか?IPアドレス,訪問時刻,滞在時間,往復回数,拡大操作などの情報をすべて記録しており、当局からの要請に即座に応じる準備があります。また、異常にアクセスの多い住宅道路(幹線道以外の生活路)を検知した場合は直ちに所轄署へ連絡します」というようなアナウンスを明示すると良いかもです。(1つの提案)(Googleがアクセス・ログの保存をどこまで実施しているかは不明)

ストリートビューのサービス停止も要請としてはアリだと思います。ただし、もし、Googleがサービス停止要請に応じてストリートビューの公開を止めたとしても、ストーカーや空き巣などの犯罪が社会から消えてなくなるワケではありません。この点はお分かりかと存じます。



それからストリートビューを利用したビジネスチャンスは増えるかもしれないけれど、セコムの契約者数が増えたり、小学生の携帯所持率が上がったりするかもなあとも思う。

Googleストリートビューを見て調べたセコムの営業さんがやってくるかもしれませんね。

小学生の携帯所持率は、「みんな持ってるから」という理由以外に社会不安にも連動していると思います。Googleストリートビューが社会不安を煽っているとするならば、問題は社会のほうにあるのでは? 社会という言い方が漠然としているなら、問題は人間のほうにあるのでは?と言い換えてもいいです。(「人間」という括り方も漠然としてるけど)

小学生の携帯所持については、出会い系サイトやプロフ,学校裏サイト,中傷メールなど、ケータイを持つことによって遭遇する危険のほうが可能性として高いんぢゃないか?と私は思ってます。見えない敵に対しては敏感・過敏なのに、見えている敵(既知の問題)には鈍感な、その感覚が不思議です。見えない恐怖と見えている安心の違いだと思いますけど、見えてるようで見えていない盲点こそが実は危険であり、そこを突いてくるのが狡猾な犯罪者です。



「現在進行形の動画じゃない」ってとこはわかってても、なんかさ、ちょっと不気味なの。
この不気味さは、写真の位置の距離感が関係してると思う。路地からの住宅の写真が「近すぎ」という感。

その「近すぎ」画像からピッキング対策の有無や二重ドアロックの有無まで識別できるなら防犯上の問題があると思います。でも、ストリートビューの精度なら、防犯カメラの有無やSECOMマークの有無くらいは識別できるかも。

路地と住居の距離が近いのが日本の住宅事情です。道路から住宅を撮影したら距離は近くなります。試しに、Googleカーが自宅前を通ったと想定してデジカメ写真を1枚撮ってみてはいかがですか? その画像をモニターで眺めて「不気味だ」と感じるかどうか? たぶん、自分で撮った写真は平気だろうと思います。

  1. 家主(住人)が撮っていないから不気味なのか?
  2. 住民の許可なく撮影しているから不気味なのか?
  3. 住宅がWebに公開されているから不気味なのか?
  4. 地図と関連づけられているから不気味なのか?
  5. 360°ぐりぐり動かせるから不気味なのか?
  6. 自由に移動できるから不気味なのか?
  7. 目の高さと同じだから不気味なのか?
  8. ズーム機能が不気味なのか?

なぜ、不気味なのか? もし、ズーム機能が不気味さの原因なら、「ストリートビューからズーム機能を外せ」とGoogleに要望を出されてみてはいかがでしょうか?
私は、観光スポットや駅前,幹線道路などにはズーム機能があったほうが良いと思います。

  • 削除依頼の方法など

  • サービス全般に対する苦情や要望