バカのこと

  • 真実のバカ

バカに対して、「あなたはバカですね」「お前はバカだな」と告げること。
本当のことを言ってはいけません。
真実は、人の心を傷つける。合掌。

  • 指摘のバカ

なぜ、「バカ」と罵ったのか? その理由を述べることができる指摘のこと。
理由がある「バカ」の場合、その理由によっては耳を傾けたほうが良い、貴重な意見となる可能性もある。
誰かの言説に対して「バカ」と罵る際は、説得力のある理由も併せて述べたほうが良いだろう。

  • 罵声のバカ

なぜ、「バカ」と罵ったのか? その理由を述べることのできない、根拠のない罵声のこと。
根拠の不明な「バカ」の場合、それはバカと言ったヤツがバカである。
無視して構わない。

  • セックスアピールとしてのバカ

オスは自分が他のオスよりも優れていることをメスに示そうとする。これはオスの本能であり性(さが)である。
自分が他のオスよりも優れていることを手っ取り早く示す方法、それは、他のオスをバカにすることである。
他のオスに対して「バカ」と罵っているオスがいたら、それはセックスアピールの可能性がある。
ただし、賢いメスは、「バカ」と罵るだけのオスには興味を示さないものである。

  • バカの弱点

他者の言説の不備や問題点・矛盾点などを指摘し、根拠を明示した上で「バカ」と罵った場合、その罵倒の中には耳を傾けるべき貴重な意見が含まれているかもしれない。
しかし、「バカ」の罵倒語を用いたがために、指摘の内容が相手に伝わらず、「バカ」という言葉だけが問題として取り上げられ、「誹謗を受けた」と訴えられてしまう。
「バカ」の言葉さえ用いなければ、指摘したい事柄が正しく相手に伝わっていたかもしれないのに。

「バカ」とは、説得力を弱める言葉であり、かつ、相手に反論ポイントを与える言葉でもある。これが「バカ」の弱点である。

  • バカの優しさ

もし、「バカ」「アホ」といった罵倒表現を一切使わずに淡々と事務的に問題点を指摘し、しかもその指摘内容が反論の余地のない完璧なものだったとしたら、論破された相手は言い返すことができず黙って泣き寝入りするほかない。
ここでもし、指摘の中に「バカ」という言葉が含まれていた場合、指摘された相手は「バカとは何だ?バカとは!」と言い返すことができるだろう。
相手に反論のスキを与えておいてあげる、という意味では、「バカ」なる言葉には優しさがある。
バカリンの半分は優しさで出来ています。