電脳コイルのススメ

今、電脳コイルが面白い。 もう終盤なんだけど、これは攻殻S.A.C.より面白いんぢゃないか?とさえ思ってしまう。 あ、攻殻も好きですよ。
当初、放送開始時は観てなくて、友人夫婦から「子供向け攻殻みたいで面白いよー♪」と言われ、車内で一緒に第5話をケータイ・ワンセグで観てもピンと来なかったのです。 んー、5話だけ観てもよう分からん。 ケータイ画面の中で騒ぎまわる子ども達。
ボク、サッチー。 ヨロシクネ?
翌週、ちょうど1〜5話のアンコール一挙再放送があり、観てみることに。 同日夕方の第6話も観る。 初めの頃は「デンスケかわいいよデンスケ」とか思いながら観てたんだけど、徐々に物語の中に引き込まれていった。
都市伝説を絡め、中盤を過ぎたあたりからホラー・アニメの様相を呈してきて怖かった。 劇中、鳥居が何度も登場するのを観ていて、「鳥居は、あっちの世界との境界をつなぐゲートの意味があるんだろうな」と思ったり、「そう言えば、子供の頃遊んでいた山にも鳥居の並んだ階段があったなあ」と、フト思い出して確認しに行き、汗だくになって帰ってきたりした。 結局、4423*1は肉眼では確認できず。 電脳メガネ欲しい。

あと、アニメーションの動きも良いですね。 両肘を上げたまま走るヤサコ走りは特徴的ですが、男(オッサン)がマネしたら気持ち悪いことこの上ないでしょう。

  • ガール・ミーツ・ガールの物語

物語の典型として、よくあるのが "Boy meets Girl" の恋愛話だけど、電脳コイルは "Girl meets Girl" だよね。 ヤサコとイサコの物語。 まあー、NHKとしてはイサ×ヤサになど発展しないだろうけど。
で、先週(11/10土)の第23話「かなえられた願い」でのヤサコとイサコの通話が印象的だったので以下に引用します。

人と人の間には距離がある。 遠い距離が。 私と兄さんの間にも。 でも、ゆっくりと丁寧に探せば隔たりをつなぐ道が見つかるかもしれない。 その道はすごく細くて、ちょっと目をそらすと、すぐに見失ってしまう。
だから、必死に目を凝らして探さなくちゃいけないんだ。 道があることを信じられなくなったら、その道は本当になくなってしまうかもしれない。 だから、必ず道はあると信じ続けなくちゃならない。
〜 電脳コイル 第23話「かなえられた願い」 イサコのセリフより 〜

このセリフを、他人を拒絶して生きてきたイサコが云う。 これが重要で、他人を拒否する人は、人との距離感やコミュニケーションの取り方に実は悩んでいて、本当は「つながりたい」と願っているのかもしれない。 その願いは、かなえられたのだろうか? ただし、つながりたいと願っているとしても、ホントは好きなんだろ?といった関係の強要は論外。

さて、もうすぐ終わってしまう電脳コイルですが、最終回の翌週(12/8土)から再放送されるようです。 まだご覧になってない方(かた)は興味があれば第1話から視聴されることをオススメします。

また、ミニパト攻殻S.A.C.の神山健治監督が手がけた「精霊の守り人」が今月初めから月曜深夜に2話ずつ再放送されていて、それも観てます。

*1:4423:秘密の暗号。 GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊には「2501」というキーワードがあり、イノセンスにも登場しますが、そういった思わせぶりな4ケタの暗号を使うのは常套手段なのかな? さらなる元ネタがありそうな気もするけど、攻殻に似てるなぁ、と思ったのはこの4ケタの番号もそう。